「食と農の映画祭inひろしま」は、一週間にわたり「映画館」で開催される、全国でも類を見ない映画祭です。2009年に始まり今年で第8回を迎えます。

今年のテーマは「いのちを育む大地とともに」。

　環境の変化は毎日の暮らしの中では気づかないほど小さく、私たちはいつもと同じ毎日だと思っていますが、気象の変化や環境汚染による影響は地球規模で驚くほどのスピードで進展しています。

　また、経済状況にもいびつな偏りが生じ、今、私たちの周りには食品やものがあふれている一方で、命をおびやかすほどの貧困や格差が広がっています。

　食のアンバランスや安全はもちろん、大きな問題です。しかし、その前にあらゆるいのちを育む「大地」そのものが危機的状況にあることに目を向け、食のこと、環境のこと、平和のこと、考えてみましょう。

　ドキュメンタリー映画など12本の作品の中から、自然界からの声なき声、大地に根ざして生きる人々の思い、普段の暮らしの中ではあまり意識しない社会構造や文化の違いなどに気づき、あらゆるいのちが一つのつながりのなかで、生かしあって、ともに生きていることを感じ取っていただければ幸いです。

　映画とともに、食と農、環境などに関わる仲間たちのトークや楽しいライブも、そして、安心安全の食材を販売する「キネマルシェ」もある一週間、きっとあなたの何かが変わります。